目標と達成の積み重ね。

遷延性意識障害の母と過ごした7年を振り返り、今だから綴れるお話です😊

2020-01-01から1年間の記事一覧

回顧259

2016年11月初め。「挿管が長引くと喉が腫れてきます。そうなる前に気管切開をすることで、口腔内の衛生を保ち、万が一呼吸不全が進行した場合の人工呼吸器装着にも備えられます。今の挿管よりも動きやすく、ご本人も少しは楽になられるでしょうし、見た目も…

回顧258

挿管から、ベッドに横たわったままの日が続いている。少しでも、母の気分が晴れるようなとこは何だろう…と考えながら西日が差し込む病室へ向かう その日はPEGを指導してくれた看護師が担当だった 廊下で挨拶を交わし、母に声をかけながら近づくと、母の髪が…

回顧257【再挿管】

挿管翌日。その日の担当は、五年前に胃ろう管理の指導を受けた看護師だったその時のこともよく覚えていてくれて、今回もとても配慮して下さる口元のテープ交換や更衣を一緒にしましょうと誘ってもらえる嬉しい✨ 次の日は久しぶりに友人と会食&雑談を楽しみ、…

回顧256【そうかん】

2016年10月も終わり間近の秋晴れ️ 外出許可をもらってお出かけ リハビリの先生に教わった病院近くの秋桜畑へ着くと、鮮やかなピンクのコスモス✨山間から鳥の声も聞こえる高い空には✈️が見え、思いっきり手を振る 川沿いへ移動すると電車も通り、ガタタンゴト…

回顧255【初めまして】

数日後、娘が譲ってもらった猫を連れてきた 真っ白でとても美人な仔猫 この猫に逢えたのが幸運だ 早速、母も外出許可をもらって自宅へ帰る 感動の初対面、ぬいぐるみのような猫が出迎えてくれる……と想像していたが、母の乗った、大きなリクライニング車イス♿…

回顧254【ワクワク】

2016年10月半ば 福岡に住む娘から「真っ白のもふもふの仔猫を譲ってもらった」と知らせがあった警戒心が強く、なついてくれるまで時間がかかりそうだが、ケージやトイレの準備が楽しい仲良くなれたらいいなあ☺️ワクワクする10月下旬は地元の秋祭りだ 母も好…

回顧253

リハビリが再開され、母が離床しているのがとても嬉しい😃♿で窓辺に移動しての日光浴も駐車場までの散歩もとても心地好い😊 翌週には、体調が落ち着いているのを確認して外出許可をもらい、一時帰宅🏘️。 庭先の大きな金木犀の香を母と一緒に楽しむ✨こうやって、何…

回顧252【決断】

2016年10月10日。 母は1リットルの酸素吸入をしているものの、表情も穏やかで手足の緊張もないスキンケアとマッサージが今日、出来る限りの母との時間11日、通常診療が始まり、早速、主治医のT先生の指示のもと、脳外科病棟へ引っ越し。出戻りの身には少々、肩身…

回顧251【選択】

2016年10月9日、日曜日。朝。 長期療養病床の母のもとへ急ぐ。無事だった。熱も下がっている。師長さんに呼ばれ、転院希望の確認をされた。具体的な言葉はなかったが、「転院せず、ここの病院に残れば今後も同じ対処がなされる。転院すれば、病院の方針に馴…

回顧250【高熱】

転院3日目の土曜日。 外来診察が終わる頃を見計らって病院へ向かう。大部屋の一角のベッドに居る母に声をかけ、手を握ると熱い‼️顔も紅潮している。頭部はアイスノン。「肺炎」の文字が頭の中をぐるぐる走る。看護師さんから「39℃の発熱だったので解熱剤入…

回顧249

翌日、10時からの面会時間を待ちわびて母の病室へ向かう。 窓際のベッドに居ない…。通りかかった看護師に尋ねると詰所に一番近い部屋に移っていた。心電図モニターもない故に、目の届きやすいとこに移されたのだろうと推測する。 先ずは、母が無事でよかった…

回顧248【長期療養型病床】

2016年10月6日木曜日。晴れ。 台風の被害もなく、転院の日を迎えた。 気持ちの整理は出来ている。もし、転院先での治療が困難な症状が現れた時は、この急性期病院で受け入れると主治医のT先生が仰ってくれたことが一番の御守りだ。「肺炎と尿路感染症が発現…

回顧247

翌日の月曜日は転院前の、いろんな検査があった、母は疲れた様子もなく、バイタルも安定していて午後の一時間だけ外出しよう🚙 台風が直撃する予報⚡☔自然の猛威は避けようがない今の内に外出させてあげたいと思った母とこうして外出出来るのも、母の体調が安定…

回顧246

2016年10月2日。日曜日 自宅でゆっくりと過ごす時間が欲しくて、吸引練習も積み急変に備えた観察も教わり、準備が整ったその日、主治医のT先生から6時間もの許可をもらった午前中に迎えに行くと、母はとても穏やかで、自宅に帰るのを喜んでいるのだろう昼食…

回顧245【着々】

9月末入浴日に合わせて訪問美容を予約し 、母はサッパリとショートカットになった 病棟の午前中は検査やケアで看護師さんが多忙であり、♿でカットしてもらう母の呼吸状態はSTの先生が見て下さり助かった 鼻からの吸引も丁寧に練習させてもらえる10月初め土曜…

回顧244

2016年9月下旬転院を控え、PEG交換。 その日は病院に行けなかったが、これまで通り、無事にやってもらえると信じきれることが、とても有難い 翌日、母は穏やかで口元の動きも活発だ 口腔ケアの前に、缶コーヒーを舌に垂らすと、味わうように舌が動いている✨…

回顧243【仕方ないこと】

その2日後から母の経管栄養剤が変更になった。医療用ラコールから、転院先の補助食品の同じ流動食になり、母に合うのか、体調の観察をしてもらえるそうだ ラコールの甘い匂いとは違い、酸味がある。母は口から食べるわけじゃないけど、「今日からご飯が変わ…

回顧242【気持ちが通じること】

2016年9月は悶々とした時間が多い それはそれとして、母の調子がいい時はこれまで通り外出練習を重ねる 介護施設利用の選択肢が閉ざされたからには、もう、N病院への口腔リハビリ通院は行けないある日の外出で、とてもよくしてもらったSTのA先生に会おうと…

回顧241【すれ違い】

見学翌日、現在母が入院しているK病院ソーシャルワーカーと話す。 ソーシャルワーカーさんの立場も理解しているつもりだ。入院3ヶ月を過ぎたから、1日も早く退院させなければ…という焦りも強く感じ取れる。 転院出来るまでに回復したのだから感謝の気持ち…

回顧240【療養型病院②】

看護師さんとの何気ない会話、リハビリ中のやりとり、離床して病室を出てから会う他の患者さんとの挨拶が、植物状態の母にはとてもいい刺激だ 些細なことでも、毎日の励みになっている✨でも、もうこの場所には居られない。 せめてこの環境に近い所に移りたい…

回顧239

2016年9月。台風前☔。 気温も下がり母の調子もいいので外出願いを出す主治医のT先生は私が無理をしないと信じてくださっているのか、外出願いを申し出ると即、許可を出してくれる時間を有意義に使えてとてもありがたい ちょうど兄も来てくれたので兄に運転…

回顧238

大雨の翌日、涼しい風が心地好い✨ 母の調子も良いので午後二時間の外出許可をもらった☺️普段通りにベッドにリクライニング♿を寄せて移乗の準備をしていたら……腰を痛めてしまった母の身体を支えている時じゃなくてよかった外出は諦めようかと一瞬思ったが、暫…

回顧237

朝夕は随分涼しくなった8月下旬😌 母が電気毛布をかけられている👀 今朝も体温が下がったのだろう。面会時には回復していて、手厚く看護してもらっているのがひしひし伝わる😌 母に声をかけ、髪をとかし、化粧水をつけ、手足をほぐしていると喉元からゴロゴロと聞…

回顧236【療養型病院①】

自宅を出て、山に挟まれた道路をで30分弱の病院へ。名前は知っていたが、訪れたのは初めて。「ここにお母さんが転院したら…」とシミュレーションしつつ院内へ。受付で見学希望を申し出ると、まもなく師長さんが来られ、快く応対して下さった。診察室や検査室…

回顧235【資格】

昼食の半固形ラコールの胃ろう注入も任せてもらえて、お散歩時間も確保出来、毎日の面会が楽しく、励みになる😃 いろんなことがあり、あっという間にもう、お盆外出許可をもらい家族そろってのお墓参りも叶った外は酷暑なので無理はせず、母と私は車中で手を合…

回顧234【おうち🏠】

2016年8月 ♿への移乗もひとりで出来るようになり、母の調子と看護ケア、リハビリの時間に支障がない範囲で院内散歩を楽しむ日が続く ESBL感染症の検査結果が良好ならば外出したいと申し出ていたら、早速、外出許可が出た☺️「無理せず安心してお出かけ出来る…

回顧233

2016年7月下旬 代謝がよくなったのか、母の爪が早く伸びるようになった 日替わりの担当ナースが多忙な時は離床出来ないてきぱきと動き回るナースに頼むのも心苦しく、自宅でやってたように私だけで♿移乗してみようと思った☺️ しかし、院内で落下事故を起こす…

回顧232

ESBL感染症の治療のおかげで安定した日が続く😄 この2ヶ月、口が閉じれない程の呼吸困難や痰の吸引もあったのが信じられないような穏やかな表情と、「コクン」と喉を鳴らして唾液を飲み込む音が嬉しい発熱で入浴も遠退いていたが、やっと許可が出た浴室から戻…

回顧231【感染症】

2016年7月2週目微熱の母。 口腔ケアでは上手に舌も動き、化粧水でお肌を整えると気持ち良さそう表情は穏やかだその翌日も同じように母の傍で過ごしていると見慣れない職員さんに呼ばれ、別室へ その職員さんは感染症対策室のスタッフさんだった。母は『ESBL…

【感染症】

2020年。パンデミックが起き、世界中が激変しました。 このブログは、それ以前の出来事です。現在とは医療体制も日常も違いますが、事実として実際の過去として今後も綴っていきます。