目標と達成の積み重ね。

遷延性意識障害の母と過ごした7年を振り返り、今だから綴れるお話です😊

回顧291

2017年のGW 心不全の点滴治療があって、病室でゆっくり、まったりとした時間を過ごした その間、主治医のT先生もこまめに顔を出され、スキンケア、マッサージ、経管栄養注入、痰吸引など、その日に出来ることを応援してくれるある日の担当看護師さんは、オム…

回顧290

喋れない。 目も開かない。 四肢の動きもない母。 それでも、入浴した日や洗髪後は、爽やかな表情だ担当看護師の心遣いがよく伝わってくる本当にありがたい かかとの傷の処置が始まる時も、主治医のT先生が私を招き入れてくれた。黒く壊死した部分を医療用ハ…

回顧289

ウィーニング開始から一週間経過。 いよいよ、24時間離脱に挑戦だ 心の中で、一瞬一瞬、母を励ます毎日 離床、ドライシャンプー、マッサージ、読み聞かせ…。その日に出来ることを続ける 窓辺で日光浴♿をするのが一番の楽しみ✨ 爪もよく伸びるようになった 職…

回顧288【実現】

翌日、母の姿を見て、絶句……✨ なんと‼️人工呼吸器から離れ、人工鼻の酸素投与に変わっている✨ 心電図モニターの心拍数は少し高いがspo2は平常驚いて、あんぐりとしていたら、担当看護師が来て「すぐ、わかりましたか⤴⤴ビックリしたでしょう今朝、主治医のT先…

回顧287【チャンス】

3月中旬 母にの読み聞かせをしていると、担当看護師さんが嬉しそうにやって来た 「痰の吸引の許可が出ました✨師長も賛同です。看護師が見守って、鼻と口の吸引なので一緒にやっていきましょう」と言われた きっと、看護師さんの手間を増やしてしまう。それ…

回顧286

数日後、いつも通り、面会に向かう廊下でソーシャルワーカーさんに会った 対応についてのお礼と、病棟の皆さんから、よくしてもらってると話す 「精神的な安定が治療にも大事です。色々ありましたが、結果的によかったですねみんなで応援してます」と言葉を…

回顧285

2017年3月 朝、病院からの電話が鳴り、少し緊張した。 主治医から「血液検査で貧血の数値が出ました。輸血を考えています。」という内容で、家族の同意を得てから準備に入るそう。 バタバタと支度を済ませ、母の病室へ行く。T先生が来られ「動脈硬化改善薬…

回顧284【応援】

2017年2月末 面会に行くと、母のベッドが移動していた。人工呼吸器と心電図モニターが定位置になり、今後に備えての動線確保のようだ 医師、看護師、理学療法士、栄養士…沢山のスタッフが、やりやすく改善してくれるのは喜ばしい そして、昼食には、約3ヶ…

回顧283【人間味】

転院2日後、日曜日😄 母は安定🙆のんびりと母のベッドサイドで📖を読んでいると、T先生が来られた😊 母に声をかけた先生は、左足の靴下を脱がせ、かかとの傷を私にも一緒に見るよう促された。「褥瘡は左下肢閉塞性動脈硬化症によるもので、治癒困難と考えてます。壊…

回顧282【達成】

転院当日。 朝まで荒天だったが徐々に晴れ間も広がった⛅ 天候不良で中止にならなくてよかった… 今日の母の体調はどうだろうか… 無事、地元まで帰って来れるだろうか… と考えながら、J病院までの運転だった。 今度、この道を通るのはいつになるのか…母はピン…

回顧281

総師長に言われた言葉に深く傷付き、一刻も早く、J病院から離れたい気分だった最初は、ここが最適と信じきって入院を決めた病院。母もそれを信じてくれたことだろう師長との意見の食い違いがあっても、過ごした場所への感謝は消えない気持ちの切り替えスイッ…

回顧280

その週末、金曜日は積雪❄️ 母の面会に行けるよう雪解けを待つ。 午後、晴れ間が見えてきた⛅ いつもより時間をかけて会いにいく。 「やっと着いたよ😃」と、母に声をかけ荷物を置こうとしたら、談話室に呼ばれた。総師長が席に着いていて、話が始まった。 「一…

回顧279

片道約一時間かけての面会も貴重な経験に思えてきたK病院から受け入れの返事があった翌週、J病院での面談が設けられた。 そういえば、担当医と会えていない。てっきり、担当医からの説明を聞くのだろうと思い、兄と二人で面談室へ入る。 そこには、ソーシャ…

回顧278【次の目標】

K病院での面談が済み、明るい気持ちで母のもとへ急ぐ J病院のソーシャルワーカーに面談の感触を尋ねられた。 率直に気持ちを話せたこと、そして面談を設けてもらえたことにお礼を述べた。 そして、『家族が住む地元での褥瘡治療を望みます。』と伝えた 久し…

回顧277【意外な展開】

翌日、母の病室へ入るとすぐ、ソーシャルワーカーから声をかけられた。 「近日中にK病院へ面談に行って下さい。」……驚いた。 放り出されるのか、自分で転院先を交渉してということか…⁉️頭の中でいろんなことが浮かんだ。 「どういうことですか?」と問うと、…

回顧276【決心】

2017年1月下旬❄️ このひと月の変化は大きい。 日頃、なかなか面会に来れない兄と娘にも、褥瘡を知らせていたが、実際見た時には相当ショックを受けていた。ガーゼをそーっとめくって、そこに現れたキズは500円硬貨程に大きくなっていて、一部は真っ黒私自身…

回顧275

かかとの褥瘡発見から10日経過。患部は保護フィルムが貼られ、除圧治療が続いている。発見時は1円硬貨程度の水ぶくれだったのが10円硬貨ほどに広がり、しかも黒ずんできた。処置はお任せするしかない。自分に出来ることをするだけだ。しかし…その翌日にはフ…

回顧274

かかとの褥瘡を知らされてから、とにかく経過が気になる。布団をめくってみても「このクッションの当て方は除圧してあるとは言えないなあ」と落胆することが続いた。 それを踏まえ、ソーシャルワーカーに訴えた。患者家族として、感情は抑えたつもりだが、若…

回顧273

2017年1月中旬。午前10時。 母を訪れると経管栄養が再開していた 約2週間ぶりの胃活動ゆっくり、ゆっくり流動食が落ちている。「どうか無事に栄養が行き渡りまさように」と祈り、母の手を握る。見守るしかない、と診断されたがここまで回復してくれたこと…

回顧272

転院して1ヶ月。 見学時に得た感触とは違うことが続き、追い詰められたような不安が消えない。このままでは自分が挫けてしまう……。話を聞いてもらいたくて、迷惑を承知で、元かかりつけのK病院のソーシャルワーカーを訪ねた ロビーの一角に座り「新しい病院…

回顧271

2017年。 静かに新年を迎え、母に「明けましておめでとう」を言ったのは病院のベッド。年末年始の在宅介護を節目として、目標としてきたが6年目は叶わなかった。 それでも、母の生きる力は伝わってくる。人工呼吸器の規則的な音が響く病室で、新聞と小説を…

回顧270

クリスマス🎄もあっという間に過ぎてしまった。 四季の行事は心の節目なんだとつくづく感じた😌ダメ元で「お正月は家族も揃うし、人手があるから外出させてほしい」と病棟看護師に申し出た。担当医と話す機会もなく、伝わったのかさえわからない。 翌日、もどか…

回顧269

転院して2週間。 スタッフの手が借りれない日は離床がない。そこで、「移乗の手間をかけないように私だけでやっていいですか」と、ソーシャルワーカーに相談した。ソーシャルワーカーには、見学の時に日頃の動作とその継続希望を伝えていたから状況把握して…

回顧268

片道45分、交通量によっては往復2時間の面会通院が始まった🏥🚗💨 面会時間10時を待ちわびて母の部屋へ向かう。ふかふかの布団にスヤスヤ眠っている母を見てホーッとひと息リハビリ担当の先生が心電図検査に来られ、今までやってきたリハビリ内容を直に伝えること…

回顧267

転院先のJ病院に到着し、付き添って下さったK病院の師長さんとの挨拶もそこそこに入院手続きが始まった。母は先に病棟へ連れられ、私が荷物を運び込む時には大部屋の窓際のベッドに休んでいる。酸素モニターもなく、すっかり安定しているように見える 母に、…

回顧266【転院】

転院二日前。 K病院での日常を思う存分に味わった☺️吸引と注入、院内散歩♿、日向ぼっこ、患者さんと世間話、ガタンゴトンの電車も眺めた…。1日、思い残すことなく楽しめた 平常心のままここを去っていきたい。転院前日。入浴母はバイタルも安定していて、ツ…

回顧265

2016年師走❄️ 転院が迫る。 母の症状は安定しているものの、酸素投与が続いているそんな中、素直な心境をメモに書き、看護師さんに託す☺️ 『自宅に連れ帰りたいので外出許可が欲しい』 直接、言葉に出すと先生を困惑させるのではと思ったのだが、「T先生はメ…

回顧264【幸運】

いよいよ10日後の転院が決まった。 気管切開の傷も落ち着き、カニューレからの痰吸引の練習を始めた。 感染症を避けるため、素早い手技を目指すが、看護師のお手本のようにカテーテルを挿入出来ないその様子を見て、すぐ看護師が代わってくれて、固い痰があ…

回顧263

見学翌日。 ソーシャルワーカーとの面談で、療養病床に好印象を持ったことを伝えると、「すぐ、転院に向けて調整に入る」と言われた今度、転院するのが最後になるだろう。 とても善くしてもらったこの病院で過ごすのはあと数日……。酸素ボンベを携えての離床♿…

回顧262【人工呼吸器】

2016年11月下旬慢性呼吸不全に対応可能な、県内唯一の病院への転院が心の大半を占めるようになった。どうにかして在宅医療を実現したいと願ってきたが、その病院で母が安定していられるなら家族のQOLは保たれると考え始めた頃、ソーシャルワーカーの計らいで…