目標と達成の積み重ね。

遷延性意識障害の母と過ごした7年を振り返り、今だから綴れるお話です😊

2019-01-01から1年間の記事一覧

回顧213

数日後の通院口腔リハビリ。 病院待合室で、母は激しく手を振り呼吸も荒くなっていた。 その様子を察したM先生は「とてもきつそうで大変なことが起きているかもしれません、リハビリの前に検査しましょう‼️」と、レントゲンと採血と検尿の指示を出された。 …

回顧212【母の日💐】

母の日の朝、兄と一緒にショートステイへ♿に乗っている母はパタパタと左手を振っていた。全身見ても特にいつもと変わらないが、兄と二人で母の身体を持ち上げてそっと下ろすと落ち着いた背中に、服かバスタオルのシワが寄っていたか、オムツが食い込んでいた…

回顧211【GW】

2016年5月 ショートステイには利用者さんのご家族が連休を機会に面会に来られて久しぶりの対面で嬉しい声も聞こえる地震が起きる前まではこのGWに福岡へ行くつもりだったが、まだ踏ん切りがつかず延期している その分、なるべく自宅に帰り、母の傍らで帰省し…

回顧210【平穏】

翌週の通院口腔リハビリショートステイに迎えに行った時、母はとても穏やかで途中に寄り道も出来たがリハビリが始まると手足の緊張が強くなり表情も険しくなった ずいぶんあとから分かったことだが、オムツが不快だったようでそれが解消すると、またゆったり…

回顧209

余震も減ってきた頃、ショートステイでトラブルが起きた 母の部屋へ入り声をかけ肩口のタオルを取り替えようとすると引出しに白っぽい汚れが点々とついている。見渡すと壁やカーテンに経管栄養剤ラコールの滴が飛び散っている‼ これまでも経管後のフラッシュ…

回顧208

2016年4月15日。 昨夜の恐怖が夢だったかのような晴天☀️ テレビで知る限りの熊本の様子に愕然とするばかり。 地面は揺れていないのにふらつく感じがあり、母に心配かけてしまいそう福岡の娘が心配して駆け付けてくれた。 私1人では臆病になってしまうが、娘…

回顧207【熊本地震】

雨☔ ショートステイの窓辺でストレッチ オレンジの口腔リハビリも歯みがきも上手追視もあるし、舌も活発だ 今度は藤棚を見に行こうね、その次は福岡遊びに行こうねと話しかけながら雨を眺める翌日は入浴日♨️ 職員さんに保湿オイルも塗ってもらってさっぱりス…

回顧206【石楠花】

2016年4月 母は、利尿剤がよく効いてむくみも湿った咳もなくなってきた✨バイタルも安定していて、爪もすぐ伸びているパチンパチンと爪切りの音が響くと、ほっこりする週末には海へドライブ 心地いい潮風に当たって遊歩道を散策♿ とと✈️の音しか聞こえない …

回顧205【二人の医師】

お花見を楽しみに娘が帰省した しかし、久しぶりのまとまった雨で桜は散ってしまった 散ってしまったのは仕方ない、お目当てのNダムまでドライブ ショートステイに迎えに行くと母も娘の声にお目目パッチリ✴️ 小一時間走りNダムへの一本道に入ると沢山の車の…

回顧204【大勢でお花見🌸🍺🌸】

週末の青空☀️ ママ友が近くの運動公園でお花見しようと誘ってくれた「場所を確保しているからお母さんも一緒においで」と言ってくれる土の上は♿が移動しにくい それを知ってるママ友はベストな位置で待っててくれたを広げてかんぱーい✨ ノンアルコールでも、…

回顧203【桜🌸】

2016年3月から4月、桜の季節 通院口腔リハビリの途中でも菜の花との向こう側の桜並木でお花見 隣町のダム周辺にもドライブでお花見青空が広がった日には隣のT市の大きな一本桜を見ようところが、今年は桜のそばまでが入れないよう整備されていて、母の大きな…

回顧202【大自然】

道の駅を出て発電所見学をしようかと向かっていると「少年自然の家」の標識が目に止まった💡娘が小学生の頃、数回利用させてもらった、大好きな「少年自然の家」😄 母もここが気に入って、レクリエーションにも楽しく参加し、食堂で他の家族と並んで食べるご飯も…

回顧201【風が見える】

翌日もドライブ日和⛅ 母も娘も私もドライブモード 隣のK市の発電所を目指して一時間程走ると呼子大橋に着いたそこから白い風車が見えるので直行着いたのは「風の見える丘公園」。展望台から玄界灘が一望出来て、手前には蜜柑畑が広がり、とても清々しく気持…

回顧200【サビキ】

2016年3月下旬。 母の状態も安定して、気候も良い⛅ 娘の帰省と兄の休みが重なり、二人が近くの港でサビキ釣りをしようと計画私は母をショートステイに迎えに行き、遅れて港に着いた 二人が竿を握っているすぐそばに駐車し、母も海沿いに降りる♿ ♿のブレーキ…

回顧199【話すことで…】

翌日は土曜日。 母の様子が気になり午前中早めにショートステイへ向かう 大きな変化はなさそうでほっとしたものの介護職員さんから「昨夜は、きつそうであまり眠れていらっしゃいません。」と聞き、母にも職員さんにも申し訳ない気持ちになった数分間、母の…

回顧198【兆候】

うとうとしがちな母 『春眠暁を覚えず』だろうなと寝顔を見つめる。介護職員さんが、夜間の睡眠が浅いことを気にかけてくれるのが助かる。日々、バイタルが安定しているのを確認して、隣町の道の駅まてドライブと買い物に出かけたり、風がない日は海沿いを散…

回顧197

2016年3月 母と一緒におひなさまのを食べる 格別においしい母と一緒に大好きな菜の花を眺める️ 通院リハビリの途中、線路沿いにズラーッと咲いた菜の花と、たまたま通過するのひとときが素晴らしい✨ 180度振り向くと、海 船の音が聞こえる母と一緒に庭先で…

回顧196【祖母孝行】

2016年2月末 転職したばかりで多忙な筈の娘が、思いがけず帰省して「祐徳神社⛩️に行こう」と計画してくれた✨ ショートステイに迎えに行くと、母は、娘の声と仕草にワクワクしているようだ 約一時間の車中での母は、ほとんど正面を向いていたリラックスの証だ…

回顧195【平常】

すごい速さの滴下注入を見つけた後から、昼だけだった半固形の経管栄養を3食ともに変更してもらって二週間程、下痢がおさまった 本当によかった お腹が乱調で入浴もシャワーだけの日もあったが、湯船に浸かってほかほか温もれるようになった母は、表情も豊か…

回顧194【役所へ】

胃ろう管理の具体策がなく、疑心暗鬼になり、悶々と過ごして一週間。 たまたまオムツ交換時に遭遇し、私も快く加担したところ少量の血液が混じっていた すぐにかかりつけのK病院へ電話相談すると、即、受診するようにとの指示 消化器からの出血ではないと診…

回顧193【落胆】

1月末。 まだ、母のおなかは乱調だ。 時々、険しい表情が見られるようになり私の気持ちが焦る それでも、ショートステイに来てくださる理学療法士のストレッチには、うっとりした母の表情があって心が休まる回復を祈って、脳外科である主治医に相談すると、…

回顧192【🌁⛄🌁】

2016年1月下旬。 寒波襲来。外に出るとが切れそうに寒い 早い日没で17時頃、母の待つショートステイを訪ねると外はすぐに真っ暗 母に声をかけ身の回りを見渡すとかけ布団がめくれていて右膝より下が冷た〰️い すぐに自分の手の温度を確かめて、母の足をさす…

回顧191【些細なこと】

新年を自宅でのんびり過ごして、ショートステイでの初風呂も無事にすみ、ホカホカのお母さん おやつの時間には、ココアをスポンジで何口も吸ってくれた☕ 翌日は、通院口腔リハビリへ 七草粥も細かく擦って、母と一緒にふうふうして食べた 気温が低い日には窓…

回顧190【迎春🎍】

2016年お正月 家族そろっての「あけおめ」は、実に嬉しい 成人した孫達が✨乾杯する様子を母が微笑ましく見守っている 介護ベッドの脇に腰掛け、母のケアをしている間も私に構わずみんなが賑やかにしているのがいい それが『家』だ在宅介護中は、母が自宅に居…

回顧189【大晦日📅】

2015年が暮れる。 娘と一緒にショートステイへ迎えに行くと、入浴させてもらった母はさっぱりした表情でお気に入りの温かい服を着て待っててくれた肺炎や多臓器不全での入院があった今年も、こうやって大晦日に母が帰ってこれるのがとても感慨深い ちょうど…

回顧188【⛄🎄✨】

街中もイルミネーションで賑わいはじめた。日没後の点灯は風が冷たく、直には短時間しか見れないが何度もで通ってみる 防寒に注意深くなりすぎたせいか、母は左手のパタパタで暑さを知らせてくれることが度々あった。過保護の私に叱責しているような、母の鋭…

回顧187【⚪屋閉店】

師走。 気温を確認してこまめに出かける日々。 通院口腔リハビリは、相変わらず楽しい道々の景色は勿論、先生とのやりとりも顔見知りの看護師さんの声かけも母のためには貴重な時間だ✨ そこで、地元のデパートが来月末で閉鎖されることを聞いた私が幼い頃は…

回顧186

2015年12月初め とても暖かくドライブ日和に市内の海水浴場まで母と出掛けた 誰もいない砂浜で波と船の音だけの時間。 こういうのを命の洗濯というのかな棒つきキャンディも上手に舐めてくれるし、口腔スポンジでのカフェオレ☕も気に入っている母に何を食べ…

回顧185【新しい場所】

11月末の定期受診 主治医のT先生の呼び掛けで診察室に入ると、いつもは私が準備している体調メモを受けとる姿勢の先生に「退院後は順調で気がかりはありませんでしただからメモも書いてません」と言うとT先生もとても嬉しそうに笑って下さった これまでと同…

回顧184【挑戦】

退院前の数日間、外出練習も充分に出来て、 ショートステイとの話し合いも納得した。 信じよう。信じるしかない。K病院のすぐ近くに駅があり、雨の日は窓越しにでも電車を眺めるのが楽しみだった また、いつか、あの電車乗ろうねと母の手を持ち左右に降った…