目標と達成の積み重ね。

遷延性意識障害の母と過ごした7年を振り返り、今だから綴れるお話です😊

回顧231【感染症】

2016年7月2週目微熱の母。 口腔ケアでは上手に舌も動き、化粧水でお肌を整えると気持ち良さそう表情は穏やかだその翌日も同じように母の傍で過ごしていると見慣れない職員さんに呼ばれ、別室へ その職員さんは感染症対策室のスタッフさんだった。母は『ESBL…

【感染症】

2020年。パンデミックが起き、世界中が激変しました。 このブログは、それ以前の出来事です。現在とは医療体制も日常も違いますが、事実として実際の過去として今後も綴っていきます。

回顧230【親心】

2016年7月 暑さが厳しくなる前に数時間でも自宅に連れ帰りたいと思い、手動式痰吸引の練習も重ね、娘の帰省に合わせて外出許可ももらっていたが、予定の二日前に微熱があり、当日には39℃まで上がってしまい抗生剤投与が始まった。 外出計画は延期になり、残…

回顧229

相談室から飛び出し、涙目で帰宅すると『手動式痰吸引器』が届いた 早速、開けてみると哺乳瓶ほどの大きさで、ゴムのポンプを握って容器内の空気圧が上下する仕組みだ。電気も要らず携帯も簡単 出先でもすぐに対応出来るつい数時間前に「孤立無援だ…」と悄気…

回顧228【孤立感】

2016年6月下旬。 退院後に入所させてもらう多機能ホームとの三者面談が設けられた☺️ いよいよ新しい生活が始まる 見学した時からイメージを持ち、心構えは出来ている 具体的な日程や準備物等、話はスムーズに進むはずだ歩いて行ける距離のホームで本当によか…

回顧227【手動式】

先生からの推奨と看護師の協力もあって、外の散歩が続いた☺ そこで、師長さんから外出時の痰吸引についての説明があった。 「現在は病室のベッドサイド備え付けの吸引器で練習されていますが、外出には携帯用吸引器を購入する必要があります。それは基本的に…

回顧226【練習】

2016年6月半ば 私が母の病室に居る間は、担当看護師の指導で積極的に吸引の練習をさせてもらえる。 母も上手に咳をして、痰が上がってくるので恐る恐るチューブを挿入することもない。 酸素が下がった時などは看護師が素早く施してくれるので焦らず練習か出…

回顧225【吸引】

6月☔☔ 退院に向けて、主治医からの病状説明 これまでのように自宅で過ごしたり、家族と出かけるには私が痰吸引を習得することが必要であり、母自身も離床やリハビリ、外出練習も充分にやってほしいと積極的な話が出来た☺️個室に移ってから心電図モニターが…

回顧224【節目】

通院口腔リハビリで教わった口腔リハを続けると、少しずつ舌の動きも出てきた 瞼は閉じたままだが触れるとピクピク反応がある焦らずやっていこう 酸素低下のアラームが鳴っても、看護師さんが吸引に来る前に自分で咳をして数値が戻ることが増えた☺️今まで不…

回顧223【真意】

なんとなく、噛み合わないまま話し合いは終わった「節目は作れた?」「しこりは消えた?」と自問自答しながら席を立つ。ある人の助言のように、相手に落ち度がある場合や、憤りや不満の代償はで償ってもらうしかないのか?……いや、そうではない。今まで母が…

回顧222

意識表示がほとんど出来なくなり、呼吸も乱れる母は、痰吸引が増えた。 この状況ではショートステイに戻れない。その場合を想定し、ケアマネさんと多機能ホームの見学に行く。 車で10分程、住宅地の一角にあるそのホームは♿での移動には狭いと感じるが、民家…

回顧221【交錯】

説明を聞いて、家族に伝えるのが辛かった しかし、一番辛いのは母だ。 母の辛さを軽くするために、現実を受け入れて今後に希望を持っていようと話し合ったその翌日、普段通りの明るい挨拶で病室へ入ると、母は酸素マスクから鼻のチューブに変わっていたアラ…

回顧220【説明】

衝撃を受けた翌日。 介護職員から聞いた経緯を、主治医のT先生に冷静に伝わるようにメモに記し、看護師さんに預けた。 午前中の外来診療を終えてT先生が訪室され、「変更した抗生剤の効果が見られ、熱は下がりました。バイタルも安定傾向です。そして…メモを…

回顧219

入院4日目 主治医のT先生が「高熱の原因が特定出来ず申し訳ありません。効果を期待して抗生剤を変更しました。」と知らせてくれ、その素直な表現にとても救われる思いがした先生が手を尽くしてくれている。 母が生きようと頑張っている。 その姿勢が伝わる…

回顧218【目が開かなくなった編】

入院2日目 40℃の熱も下がらす、酸素濃度低下のアラームがしょっちゅう鳴っている。 まだ息が荒く、とてもきつそうなお母さんだが、昨日の無反応と違い、肩や頭を撫でると、瞼に反応がある✨こそばゆいのか、ピリピリするのかはわからないが反応があることに感…

回顧217【絶句……】

水曜の朝。 こんな時間のは、母の異変だと直感する。 ショートステイから発熱の知らせだった。 すぐに母のもとへ駆けつける。ベッドに居る母の表情があまりにも変わり果てて絶句する……。 こんなに土気色になるほどきつそうで、なんの反応もなくて… 異変の時…

回顧216【手を見る】

翌日は入浴♨️ バイタルは異常ないが、真っ赤な手のひらには指先に斑点も出現してきて心配だ。 明日は通院口腔リハビリなのでしっかり診てもらおうと、その日はショートステイの一室で静かに過ごすその火曜日は朝から暑かった☀️ N病院の通院では、海に寄り道…

回顧215

初夏の日曜日 庭の紫陽花がひとつ咲いている 母と一緒に見たくなり、迎えに行く ベッドから♿に移る前にストレッチをしようねと声をかけ、いつものように、右足からほぐしていく。さて、唯一動く左腕をほぐそうと手のひらに触れた瞬間、熱さを感じた。 手のひ…

回顧214【福岡空港✈️】

2016年5月中旬 朝日が注ぐ部屋のベッドで待っている母を迎えに行く ドライブ日和、青空の下、兄も嬉しそうに運転してくれる ショートステイの職員さんの協力もあって無事、9時に出発 福岡空港までの道のりはひどく揺れない運転が心地よく、母もずっと穏やか…

回顧213

数日後の通院口腔リハビリ。 病院待合室で、母は激しく手を振り呼吸も荒くなっていた。 その様子を察したM先生は「とてもきつそうで大変なことが起きているかもしれません、リハビリの前に検査しましょう‼️」と、レントゲンと採血と検尿の指示を出された。 …

回顧212【母の日💐】

母の日の朝、兄と一緒にショートステイへ♿に乗っている母はパタパタと左手を振っていた。全身見ても特にいつもと変わらないが、兄と二人で母の身体を持ち上げてそっと下ろすと落ち着いた背中に、服かバスタオルのシワが寄っていたか、オムツが食い込んでいた…

回顧211【GW】

2016年5月 ショートステイには利用者さんのご家族が連休を機会に面会に来られて久しぶりの対面で嬉しい声も聞こえる地震が起きる前まではこのGWに福岡へ行くつもりだったが、まだ踏ん切りがつかず延期している その分、なるべく自宅に帰り、母の傍らで帰省し…

回顧210【平穏】

翌週の通院口腔リハビリショートステイに迎えに行った時、母はとても穏やかで途中に寄り道も出来たがリハビリが始まると手足の緊張が強くなり表情も険しくなった ずいぶんあとから分かったことだが、オムツが不快だったようでそれが解消すると、またゆったり…

回顧209

余震も減ってきた頃、ショートステイでトラブルが起きた 母の部屋へ入り声をかけ肩口のタオルを取り替えようとすると引出しに白っぽい汚れが点々とついている。見渡すと壁やカーテンに経管栄養剤ラコールの滴が飛び散っている‼ これまでも経管後のフラッシュ…

回顧208

2016年4月15日。 昨夜の恐怖が夢だったかのような晴天☀️ テレビで知る限りの熊本の様子に愕然とするばかり。 地面は揺れていないのにふらつく感じがあり、母に心配かけてしまいそう福岡の娘が心配して駆け付けてくれた。 私1人では臆病になってしまうが、娘…

回顧207【熊本地震】

雨☔ ショートステイの窓辺でストレッチ オレンジの口腔リハビリも歯みがきも上手追視もあるし、舌も活発だ 今度は藤棚を見に行こうね、その次は福岡遊びに行こうねと話しかけながら雨を眺める翌日は入浴日♨️ 職員さんに保湿オイルも塗ってもらってさっぱりス…

回顧206【石楠花】

2016年4月 母は、利尿剤がよく効いてむくみも湿った咳もなくなってきた✨バイタルも安定していて、爪もすぐ伸びているパチンパチンと爪切りの音が響くと、ほっこりする週末には海へドライブ 心地いい潮風に当たって遊歩道を散策♿ とと✈️の音しか聞こえない …

回顧205【二人の医師】

お花見を楽しみに娘が帰省した しかし、久しぶりのまとまった雨で桜は散ってしまった 散ってしまったのは仕方ない、お目当てのNダムまでドライブ ショートステイに迎えに行くと母も娘の声にお目目パッチリ✴️ 小一時間走りNダムへの一本道に入ると沢山の車の…

回顧204【大勢でお花見🌸🍺🌸】

週末の青空☀️ ママ友が近くの運動公園でお花見しようと誘ってくれた「場所を確保しているからお母さんも一緒においで」と言ってくれる土の上は♿が移動しにくい それを知ってるママ友はベストな位置で待っててくれたを広げてかんぱーい✨ ノンアルコールでも、…

回顧203【桜🌸】

2016年3月から4月、桜の季節 通院口腔リハビリの途中でも菜の花との向こう側の桜並木でお花見 隣町のダム周辺にもドライブでお花見青空が広がった日には隣のT市の大きな一本桜を見ようところが、今年は桜のそばまでが入れないよう整備されていて、母の大きな…